野球肩・テニス肩
野球肩・テニス肩というのは病名ではなく症状名です。
どちらも動作時に痛みがありプレーに支障を来たすことであり、問題や痛めている場所は同じ野球肩でも違うことがありますし、野球肩とテニス肩で同じこともあります。
どちらも肩関節の周囲に炎症を起こすスポーツ障害のひとつです。
日常の生活でも支障を来たしますので、野球などの等級動作でいためた場合とテニスなどのラケットを振る動作でいためた場合の特徴を挙げていきます。
野球の投球動作のトレーニングやストレッチに欠かせない言葉にインナーマッスルという言葉がありますが、野球肩ではこのインナーマッスルに炎症を発症するのが大きな特徴です。
肩関節は多くの筋肉で構成されていますが、その代表的な筋肉は三角筋や大胸筋などの表層部分に見える筋肉です。
しかし野球肩障害でポイントとなる筋肉は、更に深層にあるインナーマッスルであるローテーターカフ(回旋筋腱板)と呼ばれる筋肉群です。
図を見ても分かるとおり、ローテーターカフの構造は複雑でこれらの筋肉が協力し合いながら投球動作に必要な上腕の外旋、内旋などの動作を可能としております。
野球を実践しているスポーツアスリートの場合は、このローテーターカフを構成する「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」「肩甲下筋」この4つのインナーマッスル名は覚えておくと良いでしょう。
野球肩を発症しやすいスポーツ競技として類似する動作をもつ競技の代表は
・バレーボールのスパイク動作
・槍投げ、砲丸投げなどの投擲動作
・スイミングのストローク動作
などの動作があげられます。
これらの競技アスリートにも野球肩と同様の障害が多く発症する傾向にあります。
肩関節は、様々な筋肉、腱が絡み合っており、これらの筋肉、腱を集める
・筋腱板(きんけんばん)
と呼ばれる組織に障害を発症するケースが多く、重度になると
・腕が上がらない
などの症状に至るケースもあるので軽視出来ない障害と言えます。
■テニス選手に見られる主な肩の障害
・インピンジメント症候群
インピンジメントは、「挟み込み」という意味です。これは肩の筋肉が肩関節に挟み込まれるような状態になって痛みを起こしてしむものです。肩関節は外転90度くらいに最も関節内部が狭くなり、それに捻りが加わることでより挟み込みが強くなってしまいます。それに加え、肩関節の変位があるとより負担がかかり挟み込みが強くなってしまいます。よく見られるのは、肩関節の前方変位です。
テニスの動作では、ボールをインパクトする直前あたりでこの障害が起こりやすいです。さらにスピンをかけようとして肩に無理な捻れを加えるとこの障害が起こりやすい傾向があります。
・上腕二頭筋腱炎
上腕二頭筋の腱は、肩の前側にある細いトンネルを通ります。ここのトンネルの部分で過剰な摩擦が起こり炎症を起こしてしまうことがあります。この状態を上腕二頭筋腱炎といいます。
上腕二頭筋はラケットを振る動作でインパクトの瞬間あたりに最も強い力がかかります。無理なフォームや肩の変位がある状態でラケットを振っていると、上腕二頭筋が過剰使用(オーバーユーズ)の状態になって痛みを起こします。この障害では、肩の前側に痛みを感じ、ボールをインパクトする瞬間あたりに強い痛みを感じることが多いようです。
・肩後部の筋肉の痛み
サーブやフォアハンドでは、ラケットを振りぬいてフォロースルーのときに肩後部の筋肉が強く引っ張られます。このときに牽引力で筋肉を傷めてしまうことがあります。
またバックハンドの場合は、逆に肩後部の筋肉でパワーを出すので、痛めてしまうことがあります。主に棘下筋や大円筋、広背筋などを痛めます。
この場合、フォアハンドでは痛くないが、バックハンドでは痛い(もしくはその逆も)などと感じることがあります。これは筋肉の痛め方による違いで起こっています。

























































